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めんどくさがり恵香の日記&小話 ◇=復活 ♪=O振り #=YGO 無印=その他オリとか
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「いずみ、クン」
「……」
「……」
泉君がさっきから動かない。
かちこちに固まっていてまるで動く気配もみせない。
具合が悪くなったのか、なんなのかわからないままオレはただ泉君の名前を呼んだ。
本当にどうしたのだろうか。
いつもならどんなときでも名前を呼べばなんだとか、ちょっとまってだとか返事を返してくれるのに、どこかを見つめたまま動かない。
「いずみくん」
もう何度目の呼びかけだろうか、……数なんて数えていた覚えは元からないけどそれにしても10回以上は呼んでいるはずだ。
さすがにここまで放心状態なのは心配を通り越して悲しくなった。
――もしかして、スゴく、迷惑だった?
いや、迷惑どころではなく「最悪」だったのかもしれない。
あぁ、自惚れてたんだ。
いつもなにかと世話をやいてくれているからって、なんて思い違いをしていたんだろう。
嫌いだけど、無理してくれていたんだ。
無理して話を合わせて、きっとオレが泣かないようにしてくれていたんだ。
泉君は、優しいから。
嫌いなオレでも、優しいから、笑ってくれてたんだ。
なんてバカなんだろう。
「ご、ごめん、ね」
あぁ、本当に、もうダメだ。
できることなら時間をもとに戻したい。
バカだバカだバカだ。
どうしてあんなこと言ったんだ。
「うっぅ……ごめっ」
「はっ、ぇ、三橋?!なんで泣いてんのっ」
泉君は優しい。嫌いなオレにまで、スゴく優しい。
「三橋?」
なんていい人なんだろう。
「ぅう」
「……なんで泣いてるのかわかんないけどさ」
あぁ、しまった。呆れられた。
そうだ目の前で泣いてるんだ。人が目の前で泣いてたら困るんだ。
「ごっ、めんっ」
「あっちょ、三橋!」
早くどっか(できればトイレ)に行こうと走り出したら腕を掴まれた。
「!」
「三橋。オレ、お前がなんで謝ってくんのかわかんないけど、一言だけ、ちゃんと聞け」

「オレも、好きだよ」

**

「……なんだよ。あの2人の世界は……」
「んー。まるで入る隙がみつかんねぇ」
「っていうか、あれ下手したら危ない道に入ってるように見えねぇ?」
「なーに言ってんだよ浜田っ!」
「あははー、じょーd」
「入ってたら殺すよ。ゲンミツに」
「aん……っえ」
「なぁーんてな☆みはしぃー、いずみぃーオレも大好きだぞーっ!」
「…………あ、うん冗談だよな。うん冗談……ははっ……」


浜田君は見てはいけないものを見てしまったようです
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自己の追求(?) 絵とか
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落ちるとこまで堕ちた たぶんオタク人
夢は書く派でさらりと読む派でも書き終わったことはない
CPは NL BL GLバッチ恋☆
欲望のままに生きるダメな人の見本

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