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めんどくさがり恵香の日記&小話 ◇=復活 ♪=O振り #=YGO 無印=その他オリとか
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 三橋と田島が担任に呼ばれて教室を出て行った直後だった。

「浜田」
「ん?」
「死ね」



「頼れる兄ちゃん」はオレひとりで充分



 弁当箱はほぼ空。
 泉に至っては食後のジュース(今日は珍しくトマトジュースだ)を飲んでいる。
 オレが唐揚げを飲み込み顔を覗いても、泉は視線を天井に向けたまま何でもないように、淡々と、高校生の爽やかなお昼時にまるでふさわしくない言葉を繰り返した。
「死ね」
「ヒデっ!なんだよいきなりっ」
 ほんとに酷い。
 仮にも先輩に(今は同級生だけれども)言う言葉じゃないし、前触れなく吐く言葉でもないそれは結構傷つくものがある。
 泉は傷心のオレには構わず、さらに言葉を重ねる。
「潔く逝け。後腐れなく、死ね」
 口を挟む間もなく淡々と続くそれらはだんだんエスカレートしていったのにも関わらず、最後はシンプルに終わった。
「今すぐ消えろ」
 不思議な沈黙が訪れた。
 物騒な事ばかり並べ連ねていたのに、周りの男子も女子も、仲良しグループになりまだ昼飯を取っていたり、トランプをしたり、くだらない話に花を咲かせていたりするだけ。
 普通だったらほんの少しでも意識がこっちにきそうなのに、聞こえていないのか感心をまったく示さない。
 オレと泉の周りだけ切り取ったような別の空間にいるような感じだ。
 逆に、みんながそれぞれ別の空間にいるだけで、オレ達はただの、普通の世界にいるのかもしれない(もしかしなくても?)。
 沈黙は続いたが、音は絶えず鳴っている。
 笑い声、携帯の着信音、椅子を鳴らす音、呼び掛ける声。
 ジュースはなくなったのか、泉はジュゴージュゴーと耳障りな音をたてる。
 泉がパックジュースを飲む時はいつもそうしていて、毎度注意していたことを思い出した。
 何度言っても止めないのでいつの間にか注意しなくはなったが、いつ聞いてもこの音は耳障りだ。
 しばらくそうしていると厭きたのか、口から離し泉はポイとゴミ箱へ投げ入れた。
 向かい合って座ってはいるものの、実は一度も視線が合わない。
「……だから、なんで」
 問いかけても沈黙か、また理不尽にオレの死を求めるのだろうけど、問わずにはいられない。
 かなり前から知り合ってて、先輩後輩の仲(今は違うとズッパリ言われるだろうけど)で、結構コイツといるのは楽しいとか、儲けもん(今のは失言)だとか思ってるのに存在を完全否定。
 悲しいやらなにやら。
 このまま罵倒も飛ばず、三橋たちが帰って来るまで黙っているものかと思いきや、頬杖ついてめんどくさそうに応えをくれた。
「お前が視界に入るのが嫌だからだよ」
 これには本当に驚いた。
 なぜって、そんな事は実に数秒もあれば解消するものだから。
「なに笑ってんだよ」
「え?」
「顔、にやけてる」
 おかしいな。笑ったつもりはなかったのに。
 まぁ、そんなことより、
「泉。オレが死ぬよりいい方法があるよ」
 さっきからぶすっくれてこっちを見ようとしなかったが、オレがおかしなタイミングで笑った(っつー自覚はないんだけど)後でどんなコトを提案するのかと興味があるのか、なんだよとぶっきらぼうに促した。
 オレは促されるまま泉の願いが手っ取り早く叶う方法をあげた。
「お前が死ねばいいんだよ」
 この時が今までで一番(いや、二番目かもしれない)の笑顔をしていたと思う。
 相手が一番笑顔を沢山あげたい奴ではなく泉なのが残念だけど仕方がない。
 相手が泉だからこその笑顔なのだから。
その泉はというと目を丸くしてオレを凝視していた。
もしかしたらそんな簡単な方法に今まで気付けなかった事に、気付いたオレに驚いているのかもしれない。
ちょっとした優越感を感じていたオレに次の瞬間泉はいつもより三割増のバカにした顔――以上に今は嫌悪感を感じるのは気のせいだろうか――で睨んだ。
「お前が、バカだバカだと思ってたけど、そこまでバカだったとは思わなかった」
「ヒデっ」
なんだよその言いぐさは。オレを視界に入れたくないんだろ?だったらお前が死ぬのが手っ取り早いだろ?だってオレは自殺する気も事故る気もなんもないもん。
そんなことを主張したら「ヤッパリ、バカだな」と言われた。
「オレだって死ぬ気なんかねーよ。だから、お前が死ね」
「わかってないなぁ泉は」
正直、ちょっと呆れた。
それが泉にも伝わったのか、また睨まれた。
「なにが」
「睨むなよ。こぇえから。そんなん見たらビビるぞ」
もちろん、オレはビビらないけど、確実にビビる奴はいる。
舌打ちをし、外に視線を向け、泉はもう一度同じ言葉を繰り返した。
なにがと言われれば、泉が周りのことを全く考えてないコトだと正直に言うと、意味わかんねぇと話を切り上げようとする。
確かにもうすぐ2人が帰って来てしまうだろうが、その前にこれだけは言っておかなければイヤだ。
 話をやめたがっていた泉には申し訳ないが言わせてもらおう。
「だからさ、オレが殺してやるっつってんの」
 泉が望めば直ぐにでも実行してやりたいよと言えば、泉はため息を吐いた。
「……参考までに聞くけど、なんで」
「そりゃぁいろいろと都合がいいからさ。泉もオレもそれでシアワセになれるし?」
「やっぱり、バカだな」
「ヒデェっ!」
 ちょうどこの時。
ガラリと勢いよくドアがスライドし、三橋と田島が帰って来た。
「なに?なにがヒデェの」
「聞いてくれよぉ。泉がバカバカ言ってくるんだよ」
「お前がバカなんだからしかたないだろ」
「うるせぇ」
きゃははと笑う人外の聴力を持つ田島の後ろでキョロキョロと目を動かしてる三橋。
なぁ、泉。
バカなのはお前だよ。
どうしてなのかは教えてやんねぇけど、バカだよ。
 オレも田島もお前と違って自分に素直だからね。
 お前みたいにはならないもの。



 あー、殺してぇ。



周りは変わらず音をたてている。

***
ハマミハなんじゃないかなぁ……でもイズミハか?
うん 矢印だ
どんなに文章が 絵が下手でも 私が表現したくなくなるまで かくよ!
どんなに表現が下手くそでも 私がめんどくさくなってあきるまで かくよ
自己満足って素晴らしい!


最後に
こんな浜田(たち)でごめん
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