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めんどくさがり恵香の日記&小話 ◇=復活 ♪=O振り #=YGO 無印=その他オリとか
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※「明日の予定」設定 





    本日の予定


 今日はいいお天気です。

「行ってきまーす」

 遊戯くんはいつものように学校に出かけます。
 お日様が眩しくて少し目がチカチカしたけれど昨日一昨日と夜更かしをしていた自分が悪いのでちょっとだけ昨日の自分をのろいながら仕方なく歩き出しました。
 少し歩くと後ろから声をかけられました。

「おはよう、遊戯」
「あっ、おはよう!杏子っ!」

 幼なじみの杏子さんです。
 二人は並んで歩き始めました。

「ねぇ、そういえばこの間アテムが来たって聞いたんだけど……」
「相棒!」
「「アテム!」」

 噂をすればその人が。
 後ろから遊戯くんにそっくりだけど、肌の色は褐色、瞳の色は真紅。髪の毛が元気よく立っていて、キツい印象を与える目が際立って鋭く見えるはずなのに怖いというよりカッコイイ謎な人と実は巷で、ふとしたときに童実野町で噂されているアテムくんが走ってきました。

「どうしたの、アテム」

 アテムくんは息を素早く調えると、小さめの紙袋を手渡しました。

「ほら、これ忘れてっただろ」

 なんだと思いガサゴソと中を探ると中にはお弁当が入っていました。

「あっ、ありがとう、アテム!」
「いや、早めに渡せてよかったぜ」

 アテムくんはクスリと笑いました。

「さすがに学校にはまだ入れないからな」
「ごめんね。今大変なのに」

 遊戯くんはとても申し訳なさそうに目を伏せました。
 そんな遊戯くんにうっかりドッキリしたことは顔には出さず、アテムくんはいつもの調子で遊戯くんに声をかけます。

「謝るなよ相棒。オレは平気だぜ!」
「もうひとりの……あ」

 慌てて口を塞ぎましたが少し遅かったようで、アテムくんは苦笑しながら言いました。

「オレは『もうひとりのボク』でも構わないんだぜ?相棒」

 「もうひとりのボク」というのはまだ幼い頃の遊戯くんが、アテムくんが自分の分身かなにかと思っていた頃の呼び方です。

「ダメだよ。キミにはちゃんとアテムって名前があるんだから」
「相棒がオレを呼んでくれているのならなんでもいいだ」
「もうひとりのボク……」
「あ……っ、アテム!久しぶり!」

 なんだかんだで二人の世界だったところに杏子さんは頑張って入り込みました。
 でなければクールな彼は用事を済ませたとたん帰ってしまうと思ったからです。
 まぁ、アテムくんが仲間と挨拶せずに帰ってしまうということはないでしょうが。

「ああ、杏子。久しぶり。元気そうだな」
「ええ。アナタもね、アテム」

 ほんのり杏子さんの頬が染まって見えるのは残念ながら見間違いではありません。遊戯くんはなるべくそんな杏子さんを視界に入れないようにアテムくんに話しかけました。

「アテム。書類はいつ出しに行くの?」
「書類?」
「午後になったら行くぜ。朝はママさんの手伝いでもしてるさ」

 ねぇ、書類ってなんのこと?
 杏子さんが尋ねると遊戯くんは苦笑し、アテムくんは珍しく喜びを露わに微笑みながら、声もそっくりな二人は同時に言いました。

「うちの高校に転入してくるんだよ」
「こっちの高校に転入するんだ」

 二人の声はハモっていて、よく聞き取れなかったのですけれども、「高校」と「転入」の単語、それから二人の表情から考えられるのはアテムが童実野高校に転入するという話なのでしょうか。
 杏子さんはドッキリして、本当に自分たちの通う高校に転入してくるのかと確認しようとした、その時。

「なにぃぃいいっ!!」

 ガサガサガサリと物音を立てて脇にある公園の植木の間からバクラ君が現れました。

「バクラっ!」
「バクラ君っ!」

 これは意外な登場人物です。
 なぜといえば、遊戯くんは今まで一度も登校中にこの辺りで彼の姿を見たことなんてなかったからです。もちろん杏子さんにもありません。ついでに言えば登下校含め、休日などのときこの辺りで見かけたことも二人にはありません。
 なんて偶然でしょうか。なにかデジャヴーを感じますが気のせいでしょう。

「まさか、転入って、うちの高校じゃねぇだろうなぁ……」

 肩を震わせ、ついでに額に青筋をうっすら浮かべてバクラ君はアテムくんに詰め寄るかとおもいきや、遊戯くんに詰め寄りました。
 きっと極力大嫌いなアテムくんと話したくないのでしょう。

「フッ。そのまさかだぜ」

 でも応えるのはアテムくん。
 バクラ君はその言葉にショックを受けたのか、後ろに数歩下がると俯いてしまいました。

「ば……バクラ君?」

 遊戯くんが心配して寄ろうとすると、不意にバクラ君が笑い始めました。

「クッ……ククッ。ヒャーハハハッ!!」

 とってもダークな笑いだけれども誰も気にしないのはここが童実野町で相手がバクラ君だからでしょう。
 バクラ君はビシッとアテムくんに向け指を突き立てました。

「それぐらいのハンディは付けてやるぜぇ!だがなぁ、王サマよォ。最後にっごふぅっ」
「おはよう遊戯くん。みんな」
「ば……了くん!」

 今度は植木の間からさわやかに獏良了くんが現れました。ちなみに遊戯くんは双子の二人が一緒にいるときは了くんとバクラ君とに呼び分けています。
 了くんはヒョイと遊戯くんたちの足下になぜか落ちていたカバンを拾いあげました。

「アテムくんは久しぶり、だねー」
「ああ。獏良、久しぶりだな!」
「転入っていうと、こっちに拠点を決めちゃったの?」
「ああ。むこうでやることなんかもうないからな」

 そっかーと、どこから話を聞いていたのかは知りませんが了くんはひとり納得して、カバンについた砂を払い遊戯くんに向き直りました。

「遊戯くん。たまには一緒に学校に行ってもいいかな?」
「もちろんだよ。ね、杏子」
「え、ええ!もちろんよ」

 話の展開にちょっと付いていけないと感じていた杏子さんも、とりあえずはアテムとの距離が近くなったということだけを認識することにし、学校へ向かうことにしました。

「じゃあね、アテム。またあとで」
「ああ!」
「アテム!あとでね!」
「ああ、またな」

 手を振り、放課後に会う約束を交わすと、なにか忘れている遊戯くんたちはいつものように学校へと足を向けました。

「ねぇ、そういえば城之内と本田は?」
「今日は新聞配達のバイトだって言ってたからたぶんもう学校にいるんじゃないかな」
「本田くんは日直って言ってたよー」
「わっ、じゃあもうすぐボクの番だ!」
「何時ぐらいに登校する?」
「そうだなぁ……」

 三人が仲良く歩いていく背を見ながら、アテムくんは早く転入手続きを終えて大好きな相棒や仲間たちと一緒に学校へ行きたいと切に願いました。

「……そう簡単にさせっかよ」

 足元でなにか呟いた、いつの間にか頭に瘤のできているバクラ君を覚えているのかいないのか。たぶん忘れている上気付かないまま、アテムくんは亀屋に戻って行きました。





**
獏良君が少し自重してくれたよ!
誰かがかなりかわいそうな気がするよ
アテムがかなり自重してたよ!
城之内はやっぱり空気化してるね!
海馬出したかったな
杏子が空気その3になりつつあります!
だって脳内ヒロイン遊戯君
これでマリク出したらどうなるんだろうね
どころか十代出したら死ぬよね確実に
ユベルとか、明日香さんとかカイザーとかジョインとか一十百千万丈目サンダーとか出したら確実に死ねるよね自分


全部わたしが自重すれば解決する話でした。
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